年頭所感 「緑の党Greens Japan世田谷」通信 2013年No.1 |
緑の政治元年に
頌春 一昨年の3.11の大震災と原発事故は現代日本に大きな反省と転換を迫ったはずですが、昨年暮れ12.16の総選挙は、極めて残念な結果でした。
自民圧勝は小選挙区選挙制度によっています。前回総選挙では民主党が無党派層の票を大量に集め圧勝でしたが、今回の自民党は前回敗北の総選挙に比し大きく票を伸ばしたわけではありません。比例区ではむしろ得票を減らしています。民主党を勝たせた無党派層は一部「第3極」へ向うも、同極が左右に分解、時代に沿った対抗軸や受け皿がないことに嫌気をさした有権者は、棄権へとまわりました。
世論調査では原発の再稼働反対が圧倒的であり、エネルギー政策を含む環境重視の産業への構造転換、災害復興の在り方を含む公共事業の見直しは急務でした。民主党は自らを圧勝させた「コンクリートから人へ」という正しい政権公約を自ら砕き、財源を安直に消費税率引き上げに求め、産業不況打開をTPPに求めるという財務省戦略に乗ったことで崩壊したというべきでしょう。
民主党敗北は保坂展人区長こそ学ぶべき教訓
民主党敗北の総選挙結果は同じく大規模公共事業見直しを掲げて当選した保坂展人世田谷区長こそ学ぶべき教訓です。保坂氏の区長への担ぎ出しのきっかけをつくった私は、昨年の年頭に「直言居士」を貫くと約束した通り、ことあるごとに区長に公約実現への努力を進言してきましたが、残念ながら受け入れられるところとはなりませんでした。期待を寄せ、応援をしていただいた皆様に心からお詫びを申し上げます。
区内では二子玉川、外郭環状、下北沢高層開発を含む小田急線連立、京王線高架連立と都計道・街路事業による大規模再開発が加速しています。情報公開や住民参加の不在は旧自民党区政と何ら変わりがありません。公共事業は原発・エネルギー問題で現れた「ムラ」問題と不可分です。変えるべきなのです。
保坂区長が実施している放射能除染対象地区である群馬県川場移動教室への区立小学生5200名の派遣や、アスベスト飛散検出の震災がれき焼却は即刻止めるべきです。さらには平和と基本的人権を踏みにじる憲法改正日程と国軍創設を唱えるに至った自民党に、もはや寄り添うべきではありません。
脱原発・脱被曝の緑の新しい政治を目指して
昨年の「無党派市民」通信2012年1号でお知らせしたように、私は全国の環境派市民派系の自治体議員とともにドイツやフランス、オーストラリア等の諸国の「緑の党」と連携した「緑の党Greens Japan」の結成に参加し、7月に発足した同党の会員になりました。
そこで、長年活動してきた区議会会派「無党派市民」を「緑の党Greens Japan世田谷」へと改名しました。現在は一人会派ですが、市民運動と共に歩みながら、区政刷新を訴えつつ、世田谷から「緑」を発信していく決意です。
民主党の自爆的「電撃解散」のため「緑の党Greens Japan」は総選挙に候補者擁立はかないませんでしたが、総選挙や都知事選では脱原発・脱被曝の候補者を応援し、一定の役割を果たしました。応援した東京8区の無所属候補山本太郎さんの大善戦には勇気を得ました。7月の参議院選の全国比例区には候補者擁立の準備を進めています。今年を緑の政治元年にしたいものです。
(2013年1月1日)
上記「年頭所感」は「はがき通信」として発送もしています。この形式の通信は1997年以来17年続けています。会派名変更により、旧来の「無党派市民」通信を今年から「緑の党Greens Japan世田谷」と改めました。文面は同じですが、続けてJPEGで「はがき通信」を掲載します。