平成25年度世田谷区一般会計補正予算(第4次)への賛成意見 |
平成25年度世田谷区一般会計補正予算(第4次)への賛成意見
緊急措置には是だが、社会福祉法人の契約不履行には厳しく向き合え
上程されました平成25年度世田谷区一般会計補正予算(第4次)について、賛成の立場ではありますが、苦言を申し上げます。
第4次補正は世田谷区に設置される3つの認可保育園が、予定していた来年2014年4月に間に合わず、3・4か月ずれ込むことになったことから、「緊急対策保育事業」として、4月の保育受け入れに間に合うように、代替仮園舎施設をプレハブで3か所に建築し、1歳児から3歳児のみ受け入れるための措置を取ることとし、施設費1億2020万円中、2650円6千円を本年度の補正予算に計上するというものです。
今年の保育待機児が884名と全国で最も多い中で、来年度は1550人の増員を目標としていたにもかかわらず、約450人分しか用意できませんでした。そのうえ、認可保育園の開設が3・4か月もずれ込むというのは極めて深刻な問題であります。
ところで、区は3園とも設置が遅れた理由として、震災復興や増税前の駆け込み建設需要で作業員不足や資材の高騰が起き、提示された期間内に事業者が工事の準備をできなかったことが原因としています。
確かに、複数の自治体での公共工事につき同様の理由で入札不調になったことが、報道されてはいますので、震災やアベノミックスや消費税増税がそのような社会現象を生んでいることは理解できないではありません。
しかしながら、3つの認可保育園については、それぞれの社会福祉法人が7月に入札をして、落札をし、4月開園を条件に区と契約を結んだのであって、4月開園が契約条件だったはずであり、そうである以上、4月開園は必須の条件として履行する義務を生じているはずであり、是が非でも間に合うように努力するのが第一義であるはずです。
ところが、結局は区がプレハブの代替施設を建て、便宜を図ってやることにしたわけであります。
この仮施設で受け入れることができるのは、本来の受け入れ人員の6割でしかないことも問題だといわなければならないでしょう。
全国最大の待機児童出てしまったという区民の困りごとの緊急措置ということで、区が仮施設建設費として施設整備に補正予算を取ること自体は賛成はしますが、今回の事態については社会福祉法人側の契約不履行に当たる以上、社会福祉法人に区が損害を得た分につき求償すべき事案であると考えます。
穴をあけてしまった社会福祉法人を、行政がどう指導し、あるいは救済するかは別の問題として対応すべきではないでしょうか。そうでないと、入札の公平さも疑われることにならないでしょうか。
社会福祉法人だからと言って、行政に甘え慣れあってよいわけはありません。
今回の補正予算につきましては、議会開催中に急遽なされたものであり、社会福祉法人が契約不履行にならざるを得ない事情につき、理事者側は区議会に対し説明責任を果たしていないと考えます。
本予算を組むにあたっては、今回の税金投入が当該法人への不当利益にならないように、また必要な責任は取らせるようにするべきであります。
以上問題点を指摘したうえで、第4次補正予算には賛成いたします。