川場村と世田谷区でプルトニウム、ストロンチウム検査を実施せよ |
川場村と世田谷区でプルトニウム、ストロンチウム検査を実施せよ
区議会会議録【平成23年 9月 決算特別委員会-10月18日-08号】
○石川征男 委員長 本日は、これまで審査してまいりました平成二十二年度決算六件の補充質疑を行います。
なお、本日、風間委員より遅参の申し出がありました。ご報告申し上げます。
それでは、質疑に入ります。
無党派市民、どうぞ。
◆木下泰之 委員 私は、川場村の三十周年の行事にも出て、翌日、向こうの担当者にいろいろ聞いてきたんですけれども、世田谷が関係しているふじやまビレジ、それからなかのビレジも含めて、九カ所で調査が行われた。そのてんまつについて、区長、ご存じですか。――いや、ちょっと区長に聞きたいんですが、認識を。
◎保坂 区長 てんまつという意味がわかりません。
◆木下泰之 委員 ストロンチウムやプルトニウムについての調査もしているという話だったんです。九月上旬に出していると。ところが、実際には行われていないということについてご存じですか。
◎保坂 区長 お聞きしました。
◆木下泰之 委員 それでは、世田谷区としてはこのプルトニウムやストロンチウムについての調査をおやりになるつもりはございますか。まず一つは川場村で。それと世田谷区内で。
◎金澤 生活文化部長 先般、区民生活常任委員会のときに川場村に問い合わせをさせていただいて、プルトニウム、ストロンチウムも含んだ土壌調査をするということで、村に確認してご報告をさせていただいています。
それで、先般、木下委員にも記念式典に来ていただいて、ありがとうございました。その前の日に村と確認したところ、村がご指導いただいている群馬県民健康科学大学の先生から、プルトニウムとストロンチウムについては、福島第一原発から百九十キロ離れていて、風向きなどから飛散しない、川場まで来ないということで、する必要はないんじゃないかというご示唆をいただいたので、当面除いたということでございます。
しかしながら、川場村といたしましては、より安全安心な村であることを確認する意味からも、横浜でもストロンチウムが出ましたので、再度そこの部分について、プルトニウム、ストロンチウムについても追っかけ調査をするということで、区としても一緒にやっていきたいと思っております。その箇所は、川場小学校、さくら川保育園、それからふじやまビレジ、なかのビレジ、四カ所ということで、当初九カ所やる予定だったんですが、四カ所で足りるだろうという村の判断で四カ所になったというふうな事情でございます。
◆木下泰之 委員 この話は極めておかしな話なんですよ。九カ所について、一センチから五センチのところについてちゃんととって、これも杉野氏の指導に基づいてとって、検査に回したわけですね。セシウムだったらすぐ出るわけですけれども、一カ月たっても出てこないので、どうなったんだと聞いたら、二十五日に出すという話だったわけですよ。ところが、きのうお聞きしたら、それはやっていないと。むしろ検査機関のほう、杉野氏含めて、やる必要はないということになったわけですよ。
九月三十日に、実は四十五キロまでプルトニウムが飛んでいる、八十キロまでストロンチウムが飛んでいるということがわかりましたけれども、この文科省の調査委員会の中に、放医研、つまり放射線医学総合研究所のセンター長が入っているわけですね。杉野氏はそこに依頼しているわけですよ。そうすると、九月三十日にNHKのテレビで飛ばないと思うということを言っているわけですね。それを考えますと、これは極めて不可解な話なんですよ。つまり、ストロンチウムやプルトニウムについてあえて省いたと。しかも九カ所について、試料についてはもう既に出しているわけですよ。その中にはふじやまビレジもなかのビレジも入っている。しかし、今度はやり直しで、ふじやまビレジ、なかのビレジは入れるけれども、あと二カ所に絞っている。これは極めて恣意的な調査である、意図的な調査であるというふうにも思えるわけですよ。
つまり、まだ不確定なわけですからね。私は、やはりこのこと一点をとっても中止させるべきだと思うのですけれども、区長はいかがですか、移動教室について。
◎金澤 生活文化部長 不可解だというお話でございましたが、そうではないと私どもは思っております。
それで、今お話があったとおり、九カ所について、上から五センチ程度ですか、それについてはとりました。その先、十五センチまで掘って、それをやったのが四カ所だという経過であると聞いております。
それで、九月三十日に確かに文科省のほうで出ましたので、それを受けてそういうご判断をされたということなんで、村としては、あそこに三千六百人ほどの村民がいて、それから農業と観光を主にした村ですから、やっぱり村民、あるいは訪れる方について心配ないようにということで追っかけ調査をするということでございますので、恣意的なことだとか何とかという話ではないと思います。
◆木下泰之 委員 区長は予防原則についてはどうお考えになっていますか。
◎保坂 区長 今の報告の中で十分語られていない部分もありますが、ストロンチウム、プルトニウムについても、杉野先生が除外をしたということですけれども、なお計測をしていただくようにということを、これは川場村の調査の中で起きた過程ですから、それを私どもの意向として、意見として求めているということは申し上げておきたいと思います。
◆木下泰之 委員 これは世田谷区のふじやまビレジ、なかのビレジも九カ所の中に含まれていたんですね。どういう経過で調査が行われて、どういうオーダーをしてどういう報告が来て、それについてどういうふうにしたかというてんまつについて調査してください。そうしませんとこれは納得できません。区長、いかがですか。
◎保坂 区長 今の二つの各種の調査について、なおお答えを求めたいと思います。
◆木下泰之 委員 それから、世田谷について二百数十カ所メッシュでやるということですけれども、そのときはストロンチウムやプルトニウムをおやりになるつもりはございますか。それはこの前、要求しておいたんですけれども、いかがですか。
◎齋藤 環境総合対策室長 世田谷区では空間放射線量を測定しておりますが、現在のところ高い数値は出ておりません。また、文部科学省から発表されました航空モニタリング調査におきましても、飛散したセシウムの量も少ない状況でございます。こうしたことから、区といたしましては、現状では調査は予定しておりません。ただ、横浜市の事例がありますので、それは注視してまいります。
◆木下泰之 委員 国も、それから川場村の件も、おかしいですよ。世田谷区もやらないと言っている。やっぱりプルトニウム、ストロンチウムについては必ず出ているんですよ。量はどうであれ、それをきちっとやって、安心させるためにやるべきだと思うんですけれども、区長、もう一度どうですか。やる決断をしてください。
◎保坂 区長 川場村については、先日、共産党議員団の指摘もございました。これについては、その該当箇所についての緊急工事、除染を行うなど対策をしてきているところで、同時に世田谷区内の二百五十八カ所についても……。
○石川征男 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。