京王線連立の構造費用比較と旧都市計画法S44年決定の線形図面を問う |
京王線連立の構造費用比較と旧都市計画法S44年決定の線形図面を問う
世田谷区議会会議録【平成23年 3月 予算特別委員会-03月09日-02号】
○山口ひろひさ 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。
◆木下泰之 委員 今、福祉で財源問題が議論になりましたけれども、一番やはりお金の問題でいけば、公共事業、土木費、そういったものについてどうするのかという議論になると思うんですね。
それで、京王線の連続立体交差事業ですが、在来線の高架と特急線の地下化で二千二百億円と言っているんだけれども、これは地下化でやると、東京都が言っているのは幾らでしたっけ。
◎工藤 交通政策担当部長 地下化といっても、八幡山付近は在来線を使う、それから笹塚付近も在来線を使うという前提のもとで、三千億円というふうに説明していたと思います。
◆木下泰之 委員 今おっしゃったように、八幡山が高架になっているわけですね。それで、四線地下案についてまともな計測はしていないわけですよ。つまり、二線を高架にして特急線を二線地下にするというのが二千二百億円、四線地下だけれども、八幡山で上に上げるやつが三千億円と。そうすると、全線地下化する、つまり、八幡山を使わずに幾らになるかという計測はしていないわけだけれども、それについては、区民から聞かれたらどういうふうに答えるんですか。
◎工藤 交通政策担当部長 八幡山の部分について、在来線は上を通しながら、その重たいものを支えながら地下にするということは非常にお金がかかるというふうに東京都が説明していますので、数百億円単位のお金が余分にかかるというふうに考えております。
◆木下泰之 委員 東京都が説明したのは、八幡山が高架になるという線形をそのままに、地下にしたらどうなるだろうかと。そういったことで三百億円ぐらいかかる、そういうふうに言っているのであって、全線をシールドで地下にした場合、つまり、八幡山を使わない場合には幾らになるか、これはだれが考えたって合理的な比較だと思うんですけれども、その数字が出てこないことについてどういうふうに考えますか。
◎工藤 交通政策担当部長 三百億円という説明をしているというふうには記憶にございません。それから、先ほど申しましたように、在来線を上で八幡山の駅を通しながら、電車というのはとめるわけにいきませんので、上に乗せながら下に地下を掘るということは、シールドで行うにしても相当な金額がかかるというのも合理的にわかるところでございます。
◆木下泰之 委員 小田急線ではやっていますよね。つまり、小田急線では高架と地下を比較した場合には、高架よりも地下のほうが高い、一・六倍かかると当初言われていたんですよ。それがそうじゃなくて、地下のほうが五十億円ぐらい安いということになって、それで地下化を選択したわけですね。ですから、いかに行政が前に言っていたことがいいかげんであるかということは区民もみんな知っていますよ。
そうすると、比較をきちっとしないと、それは二千二百億円というような莫大なお金をかける公共工事について本当はどうなのか、そういったことをきちっとしないとよろしくないと思うんですよ。地下にすると、これは割合で言ったけれども、七百億円で特急線はできるわけですね。特急線が七百億円でできるということになれば、シールドで二線やれば、単純に考えても一千四百億円ですよ。一緒にやれば、それよりもっと安くできるでしょう。そうなると、駅にかかるお金を百億円としたって、それは二千百億円ぐらいでできちゃうと。それは非常に合理的な言い方だと思いますけれども、そういうことについて反論できますか。
◎工藤 交通政策担当部長 今おっしゃったのは木下委員の独自のお考えだと思います。東京都はもっとお金がかかるというふうにお答えしていると思います。
◆木下泰之 委員 だったら、そういう方式でいって一体幾らかかるのか、それを出せばいいじゃないですか。つまり、普通に考えて、こうしたらどうなんだという疑問について答えられない。それをそのままにして、もう公示・縦覧が始まっていますけれども、これからそういったことで進むということについていいんですか。区長、どう思いますか。
◎工藤 交通政策担当部長 委員のご意見として承りますけれども、全線を地下にするということについては、先ほど申しましたように、三千億円よりさらに数百億円余計にかかるというふうに理解しておりまして、そのことについては合理性があるというふうに考えております。
◆木下泰之 委員 さっき言ったようなロジックで高くなるということなんだけれども、しかし、福祉の問題で、皆さん、あれだけうなずいていた。しかし、これだけでかいプロジェクト、二千二百億円かかると言われているものについて本当はどうなのかということについて、だれもちゃんと検証しようとしない、こんなことでいいんですか。東京都を世田谷区に呼んできて、きちっとその辺を説明してくれというのは、委員会でも再三要請しているはずなんだけれども、そういったことすら東京都は履行しようとしていない。そのことについてどう評価しますか、区長。
◎工藤 交通政策担当部長 委員会のご意思につきましては、東京都にお伝えしているところでございます。
◆木下泰之 委員 それから、都市高速鉄道一〇号線の都市計画線について、根拠になる文書を持ってきてくれと言ったことに対して、それは履行していないですよね。それで、区の担当者は東京都に言ったけれども、くれないと。それはそのとおりですね。
◎板垣 都市整備部長 昭和四十四年の都市計画図書等につきましては、東京都の都市整備局の都市計画所管において縦覧、閲覧をしているということでございます。
◆木下泰之 委員 だったら、それについて示せばいいじゃないですか。私が何回かそれについて見せてくれと。そうしたら、担当者は、幾ら言っても根拠になるものは出してくれないんだ、そういうことを言っているわけですよ。根拠になる文書、三点セットみたいなものについて、それは見せてもらったんですか。
◎板垣 都市整備部長 今申しましたように、東京都のほうで管理をしてございますので、そちらのほうで閲覧ができるということでございます。
◆木下泰之 委員 前に言っていたことと違うじゃないですか。それがきちっとした範囲について示されているかどうか、そのことについて聞いたところ、その根拠はないということについて、この前答弁もしているわけですよ。それは旧法のときとは違うんだと。新法になってから、いつ計画決定、範囲について決定したんですか、それはいかがですか。
◎工藤 交通政策担当部長 昭和四十四年の都市計画変更につきましては、旧都市計画法に基づき国が行ったものです。それから、図面につきましては、都市計画法に基づき、都市計画決定権者である東京都が作成したものでございます。
◆木下泰之 委員 東京都が作成したものについての根拠がどうなのかということについて、それは明確に説明ができなかったわけですよ。それについて、この前は、それを言ってもなかなか持ってきてくれないんですよと言った。
○山口ひろひさ 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。