帰宅困難者対応を含め教委が危機管理や原発リスクに機敏に対応することを要望 |
帰宅困難者対応を含め教委が危機管理や原発リスクに機敏に対応することを要望
世田谷区議会会議録【平成23年 3月 予算特別委員会-03月22日-07号】
○山口ひろひさ 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。
◆木下泰之 委員 震災の後のいろんな問題はまだ片づいておりませんし、それから、原発の問題はまだ深刻な事態が推移しております。
そういった中で質問させていただきますけれども、、三月十一日に発災した当時、帰宅困難者の問題が出たわけですが、学校でも帰宅困難者を受け入れるという態勢をとりました。
これをとったに当たる経緯についてちょっとお聞きしておきたいんですけれども、これはいつごろ、対策本部のほうからそういう要請があったんでしょうか。
◎霜越 教育総務課長 私どもに話がありましたのは、当日の九時前後だったと記憶しております。
◆木下泰之 委員 九時というと大分遅い時間ですよね。それで、例えばこの種の震災等があった場合に、一つは、世田谷区内が本当にひどい状況になったら、それは避難所として受け入れざるを得ないわけですけれども、そうでない場合にも、これはあらかじめ帰宅困難者対策の対応についてはどのような指示が今まで来ていたんでしょうか。
◎霜越 教育総務課長 帰宅困難者の対応については、一義的には地域本部のほうで対応する形だろうと思います。本部の指示を受けて、地域本部のほうで学校を初め地域の中の施設、こういったものの状況を見ながら対応するという形になっていたんだろうと認識しております。
◆木下泰之 委員 そうしますと、自主的にそういう準備をしておくという体制にはなっていなかったわけですね。
◎霜越 教育総務課長 大変申しわけございません、私の認識が甘いのかもしれませんが、私自身は帰宅困難者について事前に何か用意をするということではなく、非常時ですので、すべて災対本部の指示に従って動くということで認識をしております。
◆木下泰之 委員 これは教育委員会の問題というよりも、災対本部の問題でもあるんでしょうけれども、先ほど事実として指令があったのは九時ぐらいだったということだと思うんですね。実際には、帰宅困難者が五時に会社から帰宅するということになった際に、当然いろいろ問題が出てくるわけですので、世田谷はもっと早い対応をするべきではなかったかというふうに思っております。
そしてこれは、先ほどの他会派の質問でもありましたけれども、帰宅困難者のみならず、やっぱり今回の災害に対しての世田谷区としての受け入れ態勢が、どうもやはり不十分なような気がいたします。世田谷が積極的に被災者を受け入れるという態勢をぜひとっていただきたい。そういった点で、教育にも非常に役に立つ行為であると思います。この点につきましては、教育長にも重ねて、私のほうからも申し入れておきたいというふうに思います。
それから、原発の副読本の中にエネルギー資源の利用というようなものがあって、そこでも今まで書かれているわけですけれども、この記述も非常に不十分だということが今やわかってしまったわけですね。こういった教科書に書いてあることとは想定外の、本来だったら想定外としないで、もっと厳しく原発については当たるべきだというふうに思いますけれども、しかし、教科書に書いてある記述内容と違った問題が起きたときには、これはどういうふうに対応するというふうに考えているんでしょうか、いかがですか。
◎平川 教育指導課長 今回の事故については、時々刻々とまだ状況が変化しているという状況にありますので、どのような形で子どもたちを指導していくかということについては十分に検討、検証しなければならないなというふうに思っておりますけれども、私たちの生活が科学技術に依存している一方で、万一事故が起きた場合には大きな影響を及ぼすことがある、また、今後さらに研究、解決していかなければならない課題があるということについて、子どもたちに発達段階に応じて伝えていくということは非常に大切であると考えております。
◆木下泰之 委員 教科書や副読本にどうあろうとも、実際に事実としてこういう事態になっているわけですから、それは十分教育現場でいろいろな判断を教師自身がすることによって、今の問題を子どもたちと一緒によく考えていく、そういう姿勢が必要なのではないかというふうに思います。
それから、私、かねてから図書館の問題について取り上げてきたんですけれども、この前、時間がなかったので、最後まで答弁を聞けなかったんですが、私は生涯学習も含めて議会の図書館と区の図書館の連携というのは非常に必要だと思うんですけれども、この連携体制はどういうふうになっているんでしょうか。
◎千葉 中央図書館長 前回のご質問でも少し触れたかと思いますけれども、議会の事務局と情報交換するなり、そういったことで何らかの形で連携していきたいというふうなことで思っております。
◆木下泰之 委員 例えば、世田谷にはいわゆる公文書館的なものはないわけですね。そうすると、区民が図書館に行って区政の情報について知りたいんだ、詳しい情報を下さいというレファレンスが来た場合には、これはどういうふうに対応されているんでしょう。
◎千葉 中央図書館長 基本的に各地域図書館、中央図書館も含めて地域資料コーナーというものがございます。その中にできる限りの行政資料等を保管しております。また、聞いていただければ、職員も可能な限りお答えするようにしております。
図書館は自分の館に資料がなくても、あちらこちらから連携して資料を取り寄せて、住民の要望にこたえていく、そういったものが使命でございますので、できる限り地域資料については提供していくというふうな姿勢で臨んでおります。
◆木下泰之 委員 例えば議会図書館に問い合わせたときに、議会図書館は非常に貧弱だと私は思うんですね。これは教育委員会の責任ではなくて、むしろ議会図書館の体制の問題なんですけれども、公文書館がない以上、議会図書館の中で、これはきちっと対応していくことをやった上で、連携をしっかりとっていくべきだというふうに思います。
それから、今、災害の中で非常に危機的な状況がありますけれども、こういう言葉があるんですね。現状の知的分析はあくまでも悲観的に行い、将来に向けてはあくまでも楽観的に行動しよう、これは私の尊敬するアントニオ・グラムシという方の言葉なんですけれども、実際に今非常に危機的な状況の中で……。
○山口ひろひさ 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。