【2012年10月12日決算特別委】「川場移動教室は欠席扱いとしない」とのプリントを配らない理由を問う |
【解説】民主党の風間委員が川場移動教室欠席を欠席扱いとしないという区教委方針を父母にプリントにして配布することを厳しく迫ったが、教委の返答はなしのつぶて。終了時に傍聴していた小5父母から拍手が起こったが、上島決算特別委員会委員長はこれを制し、注意を与えました。引き継ぐ形で、私の質疑となりました。教育委員会は川場移動教室の欠席者を欠席者としないとしたのは、安全性を説得したにもかかわらず、納得できない父母向けのものであり、欠席扱いとはしないとの情報を積極広報しようとしていないばかりか、あえて情報を伝えないようにしていることが、一連の質問で明らかになったと思います。
結局「安全だ」という教育委員会や保坂区長の認識自体が間違っていることを明らかにすることが重要と思い、教育長の認識が川場を絶対安心とは言えてはいないということを論証しようとしました。
区長は低線量被曝に閾値はないと認めていますが、教育長はこの説を主流と認めながらも異論の余地ありとの考えを示しました。区長、教育長とも、それにもかかわらず、川場村移動教室は安全だとの立場に立っているわけです。
しかしながら、安全性を絶体に保証できるわけではありません。だからこそ、欠席を申し出たものにはこれを認めるという譲歩をせざるを得ないのです。しかしこの対応は如何にも狡猾です。教育現場にそぐうわけはありません。粘り強く川場移動教室を中止に追い込むまでがんばりましょう。
「川場移動教は欠席扱いとしない」とのプリントを配らない理由を問う
【2012年10月12日決算特別委員会文教委所管質疑】
委員長 委員長 以上で民主党の質疑は終わりました。引き続きまして緑の党Greens Japan世田谷どうぞ。傍聴者に申し上げます。拍手等のあの、お騒がせすることはおやめください。よろしくお願いいたします。
委員長 木下委員
木下委員 まぁね、騒ぐというよりも自然な発露だと思いますよ、拍手を贈るのは。私も良い質問だったと思います。私も風間さんに引き続き同じ問題をやります。良いですか。児童の参加、不参加については、各家庭の判断を尊重し、不参加児童が不利益を被らないよう各学校で配慮するというのは、それは正しいですね?
委員長 岩本学務課長
岩本学務課長 その通りでございます。
委員長 木下委員
木下委員 正しいとしたならば、そのことについてなんでプリントを配らないんですか。つまり誤解が色々生ずるわけでしょう。お役人というのはプリントを配るの大好きですよねぇ。決めたことについて。特に教育委員会って大好きなんですよ、それについてね。だったら配ったら良いじゃないですか、何で配らないんですか?
委員長 岩本課長
岩本学務課長 あのー先ほどから答弁申し上げてございますけれど、教育委員会の判断に基づいてきちんと対応してまいりたいと考えています。
委員長 木下委員
木下委員 つまり末端まで教育委員会の意志が通じることは教育委員会の、だいたい今までの考え方なんじゃないですか? 校長にしても安全だけれども、不安がある人は、各家庭欠席した場合に代替授業もやりますと。それ客観的事実じゃないですか。それをなぜプリントにして不都合があるんですか?
委員長 岩本課長
岩本学務課長 はい、この間の教育委員会の議論も踏まえまして、また今回教育委員長からは各学校において保護者への丁寧な説明をするよう要請を受けているところでございます。こうしたことを踏まえながら対応してまいりたいと考えております。以上でございます。
委員長 木下委員
木下委員 何回も同じようなことを答えてますけどね。完全に間違ってますよ。つまり教育委員会で決めたことすら、末端に終始徹底するような文書も配られていない。それで各学校長に言うからそれでいいのだということはね、要するに安全であることを強調しなさいと言っているに過ぎないのであって、代替措置としてつまり不安があって行かないということがあればね、それは欠席扱いにしませんという大事なことが伝わってないんですよ。このことが伝わっていったらね欠席する人増えるでしょう。それは仕方が無いんですよ。方針なんだから。何故それを終始徹底しないんですか? 教育長、なぜですか?
委員長 若井田教育長
若井田教育長 はい、川場移動教室に関しましては教育課程の一環、つまり授業のひとつであると。まぁ日光とは違います。で、授業の一環のことに対する欠席の扱いにつきまして、教育指導課長から。
委員長 平川教育指導課長
平川教育指導課長 はい、ただいま申し上げました通り、川場移動教室は教育課程の一環、つまり授業として使用していると。その場合、通常の授業もそうですけれど、欠席とする場合は保護者からの申し出があって対応するという形をとっております。以上でございます。
委員長 木下委員
木下委員 そんなことは聞いてないんですよね。とにかく配らないのがおかしいと言っているんですよね。教育長にお聞きしますけどね、教育長は数学者でもいらっしゃいますよね。統計学なんかにも明るいと思うんだけれど、閾値が無いってことについてはすでに認めてますね。そうするとね、父母が心配してるってことは、単なる精神的な不安なんですか。実際、閾値が無いということであれば、内部被曝であれ外部被曝であれ、それについて影響があるということは、事実として、それは数学者としてどうなんですか、どうお考えですか。
委員長 若井田教育長
若井田教育長 閾値が無いということについて、私は閾値が無いと発言した記憶は無いんですが。
木下委員 あ、そうなの?
若井田教育長 はい。ま、閾値については、私初めて質問されましたので。前回ご質問されて答えようとした時に時間が切れた。
木下委員 あ、そうですか。
場内 (笑)
木下委員 じゃあ、いかがお考えでしょうか。
若井田教育長 まぁ放射線量と。
木下委員 はい。
若井田教育長 リスクとの関係につきましては、要するに低線量の放射線によるリスクが増えるのか。疫学調査では良く分からないということから、放射線の防護について勧告を行うICRT(国際放射線防護委員会)が、閾値が無いという仮説を採用しているということは理解して。で、私は放射線の専門家ではございませんが、閾値に関しては放射線量と健康影響の発症の程度の関係を結ぶということであって、線量反応関係をどうとらえるかということであると。その考察にはやはり実験ですとか、疫学的な理論的な考察において、特に数学の話をされましたので、数学的に言えば、そういうものを連続する事象、データとしてとらえてですね統計的に処理をしていくということだと思います。で、そのような連続的なデータに関する統計的な優位差が認められるかということになりますと、そこで理論が分かれているので、仮説として採択しているというふうにうかがっておりますが、そういう統計的な解析によって例えば一般食品が100ベクレル/kgですとかね。
木下委員 だいたい分かりました。
場内 (笑)
若井田教育長 まぁそういうような基準値が、それぞれの実験とか疫学的なデータとか、統計的な考察を経て、基準値が決まるというふうに考えています。
委員長 御静粛にお願いします。
木下委員 委員長
委員長 木下委員
木下委員 良いですか、閾値が無いというのは日本の原爆投下された人達のデータを、アメリカの研究者が研究して、それでそれが世界的にですね一般的に言われるようになったんですね。ですから閾値が無いということは、低線量でも関係があるということであって、決して身体的に影響が無いということではないと思います。統計学的に言ってもです。それは優位があるわけです。で、量反応関係というものは無いわけですから、閾値が無いということはね。そうなるとそれはやはり精神的な不安というよりも、現実に身体的な影響はあるわけですよ。そのことについて、そういう問題であるにも関わらずですね、安全だとういうことにはできないはずです。ですから教育の現場でですね混乱が起きているのは、そういう事実と、事実に基づかないことを教育委員会が決めたことを押し付けるからですね、それは議論のあるところについてやっぱり危ないと考える父母達とぶつかるわけですよ。そういうことにおいてね、欠席を認めると言っているにもかかわらず、そういうことを終始徹底させないということは、ある意味で犯罪ですよ。そういうことをなぜしないんですか。教育委員会の議論にいたっては、そういうことを判断すらできないような状況になっている。つまりあなた方は欠席することは認めざるを得なかった。にもかかわらずそれについてなんら終始徹底させようという気持ちも無いわけですよ。教育長だって今ね、分からないと答えたんですよ。影響については分からないということは、予防原則からいってねこれはやめるべきなんですよ。世田谷区としてはね、教育委員会としてはやめるべきなんです。にも関わらず行かせ続けていることがですね、問題なんです。(チャイム)
委員長 以上で緑の党Greens Japan世田谷の質疑は終わりました。