川場移動教室に行かなかった子と家族の勇気を讃えよ! 中村修二氏のノーベル賞受賞によせて |
<参考資料>
2014年9月18日一般質問「川場移動教室欠席の権利を問う」
2014年3月24日予算特別委員会質疑「ヘレン・カルディコットさんの撤退提言に関わらず保坂区長は川場移動教室を継続」
2012年4月28日「川場移動教室、その経済的背景を見る」
川場移動教室に行かなかった子と家族の勇気を讃えよ!
中村修二氏のノーベル賞受賞によせて
<2014年10月9日 決算特別委 文教委所管質疑 私製議事録>
木下委員 ノーベル賞をですね、青色LEDを作った三氏がもらいましたけど、教育長として、これを、ノーベル賞受賞についてどういうご感想を持ちますか?
堀教育長 大変嬉しいことだと思っております。日本人三人が選ばれるのは快挙だなということと、あの三人がそれぞれコメントを発しておりますが、三人三様。それぞれ個性あるコメントを述べてらっしゃいまして、そのことも面白いな。で、私どもはひるがえってガリレオ、ガリコンって言っているのですがやっておりますが、子どもたちがそういう科学の分野、まぁ今回は物理学ですけど、関心を持っていただければなと思っております。以上でございます。
木下委員 今冒頭、教育長は三人の日本人というふうにおっしゃいました。正確に言いますと二人の日本人と一人のアメリカ人です。中村修二氏はですね、まさに訴えられた、訴え、訴えられたことで、石もて追われたわけですよ。それで米国に行って、それで今回の快挙になったわけですね。それでなぜこのこと申し上げますかというと、川場村の問題で質問通告しておいたのですが、川場村の問題で行かない子、そこに不安を感じて行かない子、大変な勇気のある、その家族も含めてね、選択だと思うんですよ。それに対して教育委員会は終始一貫「そういう人達は不安があるから」としか言わない。私は権利として認めよと、行かないことについて権利として認めよと言ったのはね、本当にそれでいいのかということです。いかがですか?
岩本学務課長 あの川場移動教室に関しては、これまでもご答弁させていただいていますけど、授業の一環ということで実施させていただいているということでございます。今、委員のお話の通り子どもたちが学校において、参加した子ども、参加しなかった子どもが分け隔てなく活動できなければいけないということについては、充分配慮させていただいているということでございます。以上でございます。
木下委員 私は区議会議員ということで、卒業式に出席いたします。それで小学校の卒業式、いわゆるシュプレヒコールというのがあるわけですね。その中で楽しい思い出の中に「川場村」っていうのが発せられて、いろんな子どもたちがその思い出を語るわけですよ。そうしますとね、行かなかった子というのは、すごい疎外感を味わうと思うんですね。そういったことについての教育配慮は、どういうふうに考えているのでしょうか?
岩本学務課長 子どもたちが6年間の小学校生活を送る中で委員、お話のように川場村の移動教室に関しましては、大変大きな意義もありますし、子どもたちの思い出の中にあるものだというふうに、私共も理解してございます。そうした中で、全ての教育活動を通じまして、子どもたちに分け隔てなく教育活動を提供していきたいと考えているということでございます。以上でございます。
木下委員 「川場村移動教室は小学校5年の児童が、川場村の豊かな自然の中で村の生活や文化に触れ、二泊三日の初めての宿泊による集団生活を通じて連帯感や責任感を培う大変意義ある事業でございます」と、この前の一般質問に答えられているのですけれども、本当に豊かな自然の中で学ぶにふさわしいところであるかっていうのは、非常に疑問のあるところです。それから例え行かない方が少数であっても、多数の人達が「やはり行かない方が良いのではないか」と思いながらも、日本独特の集団主義の中で引っ張られて行かざるを得ないという状況があります。そして先ほどノーベル賞の話をしましたけども、まさに今回の中村さんなんかは、集団主義には反してですね、貫いた人ですよ。それから他のお二人の方も極めてユニークな形で、日本のその在り方とは違う在り方で、やられてきた。そういうことを尊重することを考えると、今その川場村に行くことを押し付けていることが、どれだけ教育上問題があるかということについて、私は教育委員会としてキチッと考える必要があると思います。そうしませんとね、おそらく後になって川場村に行かせていたってことが、非常に教育上良くなかったってことが、気が付かれることだと思います。なんか川場村に行くことが教育上良いことだと、マイナスばかりじゃないですか。そうは思いませんか? 教育長。
堀教育長 今回、木下委員からいろいろとご指摘、意見いただいておりますし、他会派からも私ども区と教育委員会と学校とで進めて来た情報提供のやり方にも問題が一部あったってことがありまして、大変反省しておりますので、丁寧な情報提供に努めていきたいと思っております。この件に関しましては、今回は4年目ということで、2011年の3月11日以降、8月25の放射能、区長をトップとする放射能安全会議で継続が決定されましたので、今、委員がお話がありましたような子どもたちへの配慮、保護者への不安ということを踏まえまして判断したというふうに考えております。したがいまして、4回目、いろいろありましたが、課題をひとつひとつクリアーして子どもたちのための移動教室を進めてきたということですので、ま、ご理解いただきたいとおもっております。
木下委員 先ほど、区長をトップとする会議の中でそれは決めたんだとおっしゃったけれども、教育委員会は独立しているわけですよね。教育ってことを考えた場合に、やはりこの事業は非常に教育にマイナスであると思います。で、行かなかった子の理由について、単に不安であると強調するということは、行かないことはよくないことだということを言っているに過ぎないわけですよ。行くことが正しいと、で、安全だということを断言しちゃっているわけですよね。そういう状況にありますか? 科学的な見地から言っても非常に問題がある。ヘレン・カルディコットさんの指摘もある。ヘレン・カルディコットさんの傘下の団体はノーベル平和賞までもらっていますよ。そういった中で世界的にも議論がある中で、行かせることは非常に問題がある。私は行かなかった子とその親たちが非常に頑張っているっていうふうに評価しますよ。そのことをちゃんと評価できるようになって初めて教育の現場が豊かなものになる。権利としてキチッと認めることを、ぜひ考えていただきたい。そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
委員長 以上で無党派・緑の質疑は終わりました。